講演「読み聞かせと読書を科学する ~脳科学・認知心理学からみた読み聞かせ~」

5月31日(月)

今日は昨日ピーポート中ホールで開催された講演会のご紹介をいたします。

まずは、講演会の前に「虹の会」の竹中圭子さんによる朗読が行なわれました。

 ~朗読~「天狗笑(わらい)」豊島 与志雄 作

※※※※※※ 豊島与志雄  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
1890年(明治23年)生まれ~1955年(昭和30年)没。
朝倉郡福田村(現 朝倉市小隈)に生まれる。
●主な作品:童話「シャボン玉(ハボンスの手品)」「天下一の馬」翻訳本「レ・ミゼラブル」他
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そして講演会。
関心の高さからでしょうか、中ホールがほぼ満席でした。


《 朝倉市子どもの読書活動推進計画」策定記念講演会 子どもの明日を考える講演会 》

講演「読み聞かせと読書を科学する
~脳科学・認知心理学からみた読み聞かせ~」

講師:内海 義彦さん


※※※※※※  講師紹介  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
朝倉市出身。セラピスト、NLPマスター。現在 日本カウンセリング学会正会員。
我が子への読み聞かせを通じ、地域の子どもたちへの文庫活動を始める。
現在、日本公文教育研究会、那覇事務局勤務。
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❶読み聞かせは、子どもの「こころの脳」に働きかけている


読書の時の脳の状態・・・≪前頭前野が働いている≫=自分を自制する、キレない子

■読み聞かせの時の脳の状態を調査■
聞いている状態⇒「大脳辺縁系」(爬虫類脳)が活発に働いている
=情動・感情を豊かにする箇所
心の発達をうながす

記憶・学習
思考・想像
行動・情動の抑制
意欲・自主性
集中力・自主性
コミュニケーション

≪音読≫
口に出す(視覚)・音を聞く(聴覚) ⇒ 黙読は“視覚”だけ

■「読み聞かせは 心の脳に届く」■泰羅 雅登教授
 『心の脳』に働きかける「読み聞かせ」


■「実際の読み聞かせVTR」を「逆回しVTR」との比較■
前頭前野は働かず、大脳辺縁系が活動する
⇒「通常VTR」の方がよく活動する=「逆回しVTR」でも反応するということ

子どもは話す言葉がわからなくても、一生懸命つかもうと脳が働いている
0歳時ブックスタートは意味がある
⇒⇒知らない言葉でも理解しようとする
⇒⇒知っている言葉が多いほうがよく働く


■子どもの素晴らしい能力■
イタリアの研究チーム
・生後数日より親の声を聞き分ける
・3までの基数(概念)を持っている

アメリカの研究チーム
・生後4カ月後には、言葉を理解している
・生後数カ月後には、出来事を理解している
・幼児は善悪の判断もつく


■『読み手』の脳の働き■
初見の本・読みなれた本の脳の活動差なし
音読と読み聞かせでは、コミュニケーションに関係した箇所の差があった
読み手の情動反応が聞き手ての情動反応に伝わる
⇒⇒伝えたい気持ちがあるからこそ、子どもの心の脳が活発になる

■「エリクソンの発達段階」と脳の働き■
安心(信頼)  ⇒自立・自発(感情表出)  ⇒勤勉さ(自己コントロール)
基本的信頼感   豊かな感情「大脳辺縁系」  高度な行動の修得「前頭前野」

■「心の脳」に働きかける 読み聞かせ■

★まとめ
読み聞かせは、まず子どもの「心の脳」に働きかけ、喜怒哀楽の情動の基礎をしっかり作る
コミュニケーションを深めることにより強いきずなが形成されていく
その子によりよく生きる脳が作られていく力が秘められていく

■家庭での環境・生活と子どもの学力■・・浜野 隆(ベネッセ)
保護者の子どもへの働きかけと子どもの学力の関係
保護者の普段の行動と子どもの学力の関係

■その他の子どもの脳を発達させるポイント■
睡眠時間  朝食  親子で過ごす  親子で調理する  友達と遊ぶ
⇒バランスやコミュニケーションが大切
⇒褒められる(脳の血流が増える!・・叱ると減る)⇒昔から言われている事

■「読み聞かせ」から読書へ■
感情の共有
共同注視環境づくり
絵本の世界をお互いに共有する
⇒レベル内容は問わない
⇒感想を求めない
⇒嫌われない(A.Mahrabian)
楽しいお手本⇒楽しい共同視⇒1人で

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絵本を巡って母と子の言動的、行動的やり取りから始まる。こうした環境が出来れば、その後の読み聞かせは有効な言語刺激として、子どもの心に染みていく。しかし、子どもは独力で本が読めるようになるわけでなく、すでに本を読んで世界を知っている大人が、子どもと一緒に世界を見る「読み聞かせ」が大切。
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■子どもとの絆を強める「カウンセリング テクニック」~コミュニケーションの前提~■
想像は事実と異なる
⇒私たちは自分が認知した事柄を現実であると信じている

印象形成のポイント
⇒感情が認知を歪める
⇒非言語の方が印象に残りやすい

■子どもとの絆を強める「カウンセリング テクニック」~コミュニケーション法の基礎~■
タラ菌/ネバ菌に侵されない  ⇒「生まれたときに戻ろう」
感情と行動の分離        ⇒「こころ」を受け取る
I-メッセージ法           ⇒「お互いの感情も大事にする」

■子どもとの絆を強める「カウンセリング テクニック」~抵抗を小さくするテクニック~■
認知・思考パターン・・・視覚・聴覚・触運動覚
ペース合わせ
ペース合わせの後に「リード」する

■子どもとの絆を強める「カウンセリング テクニック」~子どもが一歩踏み出す勇気づけ~■
こころに「タネ」を蒔く⇒子どもの長所を認める ⇒蒔かぬタネは生えぬ ⇒芽を出す時期はそれぞれ


★まとめ★
●発達段階はさまざまだが、同じステップを踏んで子どもは成長する
●あせらず、あわてず、あきらめず(←けん玉道?)
●様々な感覚器官にアプローチする
●失敗はない フィードバックがあるだけ

■ 講演会の中で紹介された本■
「コブタの気持ちもわかってよ」
著: 小泉 吉宏
出版: 幻冬舎(2002年9月)
価格: 1,050 円
ISBN: 9784344002364
種類: 単行本


今回一番心に残った『こころにタネ』を蒔く。
読書ボランティアの一人として、忘れないようにしたい言葉でした。

こころに「タネ」を蒔く。つまりは子どもの長所を認めること。
蒔かぬタネは生えません。そして芽を出す時期はそれぞれでございます。
早い遅いの違いがあっても子どもは、同じステップを踏んで成長するようです・・・・。


母親として耳が痛いところではありますが、心に刻んで帰りました。
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by tateishikou | 2010-05-31 13:26 | ★その他 | Trackback | Comments(0)

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